ぼくが好きな物語の要素の一つに、
問いと答えがしっかりしている、
というのがある。
鑑賞したあとに「よかった」と思えるのは、問いに対する答えがしっかりしているもの。
(ちなみに「答え」が好みではない場合は、嫌いな物語、になる)
ストンと胸に落ちたり、逆に絶対に受け入れたくないと思うものはこっち。
だが時に「問い」に重きを置いている物語がある。
これは厄介だ。
答え、に重きを置いたのが頭を狙ってくるパンチだとしたら
問い、に重きを置いたのはボディーブローだ。
たいがい、答えを出すことが難しいものであったり、今のぼくが持っている答えと現状が異なっているものだったりする。
さしあたり、この作品の問いはぼくにとっては、超ド級のボディブローだ。
最後のシーンでの問い、
「今のあなたは一人。行先は無数にある。何が大切? これからどこに行く?」
に対する現状のぼくの答えは
・人との関係というのは尊いものだ
・でもぼくはラベルが欲しいわけじゃない
・今ある人のと関係を大事にする
・これから出会うであろう人との関係をしっかりつくる
『マイレージ、マイライフ』(Up in the Air)
監督:ジェイソン・ライトマン